誰も自分の人生を変えてはくれない。#上京

上京したい人のために、リアルな上京体験談を発信する上京情報メディア『上京タイムズ』。編集長Miyuのコラムでは、30代で上京したMiyuが自らの体験をもとに、上京や東京での生活に関するさまざまな話題をお届けします。

今回は、読者の方からいただいたお悩みについて回答したいと思います。

今いる場所がつらいから上京したい

先日、読者の方からDMをいただきました。ざっくりした内容は「引っ越してきた土地が合わず、今いる場所で暮らすことがつらい。できれば東京に行きたいが、自分が東京に行っても失敗する未来しか見えなくて不安。この年齢(30代前半)から上京して友達ができるかもわからない」というものです。

かつての自分の見ているようで、気持ちがとてもよくわかるなと思ったのと、同じような思いの方が多くいそうだと感じたため、今回緊急で記事にしようと思いました。

あなたにとっての「理想の状態」とは?

まず何より先にしてほしいことは、「自分にとっての幸せな状態」「自分にとっての不幸な状態」とはどのような状態か?を改めて考えてみてほしいということです。

それがわかっていないと、たとえ東京やほかの土地に行ったとしても同じことの繰り返しになるでしょう。自分の意思や根拠をもって決めていないことに、人はなかなか納得感をもてません。逆に、自分の信念をもって決めたことであれば、多少の困難が訪れても「自分で決めたことだしな」「幸せの実現のためだしな」と踏ん張れるものです。

自分はどうありたいのか、どう生きたいのか。

少し壮大な話に思えるかもしれませんが、ここはできればしっかり時間をとって真剣に考えてみてください。たとえば、もしあなたがのんびり静かに大自然の中で生きることが理想なのであれば、適した場所はきっと東京ではないでしょう。

困難は分割せよ

フランスの哲学者であるルネ・デカルトは「困難は分割せよ」と言いました。あなたは今、さまざまな不安たちがくっついてできあがった、得体の知れない巨大な「不安モンスター」に怯えていることでしょう。

もやもやした大きな不安の中にも、仕事が見つからないかもしれないこと、家が見つからないかもしれないこと、新たな土地に馴染めないかもしれないこと、友達ができないかもしれないこと、十分な生活費が稼げないかもしれないこと……などなど、実はまったく別の課題があることでしょう。それらすべてを雑にひっくるめて「不安なんです」と言っていないでしょうか?

自分は一体、何に対して不安だと感じているのか?一つひとつを分解して書き出してみましょう。そして、それがどのような状態になれば不安じゃなくなるのか?そのためには、どのようなアクションをすればよいのか?地道な作業ですが、しっかり向き合わなければなりませんし、その作業なしに不安が解消することはないでしょう。

自分の人生を変えられるのは、自分しかいない

生きていると、不安なことは次々と起きます。しかし、それを誰かが勝手に解決してくれたり、いきなり救ってくれたりすることはほとんどないでしょう。そして一旦見て見ぬふりをした問題は、また別のタイミングで形を変えてやってくるものです。

私は上京してからの二年で、人生が確実に変わりました。それはこの二年で多くの方との出会いがあり、何度も何度も助けていただいたことがあるからですが、それだけではありません。

何より私を救ったのは、二年前のあの日、上京を決断して行動を起こした私自身でした。

私はあの日の自分に感謝してもしきれません。今の自分よりずっと弱くて、なんの能力もお金もなかった私が、なんとか振り絞った「火事場の馬鹿力」のおかげで今があります。

自分の人生を変えられるのは、自分しかいません。自分自身を変えられるのも、幸せにできるのもまた自分自身です。人生は勝手に良くならないし、今いる場所がつらいのであれば、残念ながらあなたがその場所を離れる以外、良くなる未来はないでしょう。他人や環境をコントロールすることはできませんが、自分が動くことはできます。

つらい渦中で自分を信じたり、よりよい未来を想像したりするのは難しいかもしれません。私も「自分の人生もうこれ以上は無理なんだろうな」と思っていましたし、わりと本気で人生に絶望していたので、いずれ親を見送ったらさっさと死のうと考えていました。

しかし今は違います。住む場所が変わるだけで、人生はこんなにも素晴らしいものに変わるのかと、想像すらできなかった今があります。それはわたしが単に、いい感じに転職できたり、自分に合う土地に住むことができたりしたという運のよさだけではなく、地元にいたときの情けない自分を自分の手で葬ったからです。あの頃の「モヤモヤ考えてばかりで動けなかった私」は、もういません。

ちなみに私は自称「運がいい女」です。決して自分を「運が悪い人間」だなんてラベリングしてはいけません。わたしもこれまで「どうして私ばかりがこんな目に遭うのか」という経験もたくさんしましたし、上京が上手くいく保証なんて何ひとつありませんでした。でも、なんの根拠もなくとも自分は運がいいのだと信じきってください。これが運よく生きる秘訣です。幸運は、シケた顔して生きている人間のところにはやってきません。

「もうダメ」なら生きる場所を変えるしかない

そして、今の自分を信じられないのは概ね環境のせいです。想像以上に、環境というものは人格や気分に大きく影響します。あなたから自信を奪う環境からは、できればさっさと離れてください。それ以上そこにいても、人生が好転することはおそらくないでしょう。

その後の行き先が必ずしも東京でなくてもいいと思いますが、もし「自分の人生を仕切り直すには東京しかない」と予感しているのであれば、私はいくらでも背中を押すし、お尻も叩きます。東京での友達作りの場所も、私が作って提供します。でも私ができるのはそこまでです。最終的には、あなたが自分の意思をもって、自分の人生を決めるしかありません。

もしあなたが上京という道を選ぶのであれば、私はあなたのことを、この東京の街で待っています。

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