上京の意味とは?東京都・東京圏・首都圏の違いと、隣県は上京に入るのか?
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上京したい人のために、リアルな上京体験談を発信する上京情報メディア『上京タイムズ』。編集長Miyuのコラムでは、30代で上京したMiyuが自らの体験をもとに、上京や東京での生活に関するさまざまな話題をお届けします。
今回のテーマは「上京(じょうきょう)の意味」です。どこからどこまでを上京と呼ぶのか、改めて考えてみるとその意味は曖昧かもしれません。本記事では、上京の正しい意味をやさしく解説。東京都/東京圏/首都圏の違い、隣県からの移住は上京か、言い換え(上阪・上洛)、上京は意味ない?まで一括で答えます。また、実際に上京した人の体験談も最後に記載しているので参考にしてみてください。
※本記事の「上京」は、地方から東京へ移住する意味について解説しています。京都市にある「上京区(かみぎょうく)」とは異なります。
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上京の意味とは?
【辞書の意味】上京は「地方から東京へ行くこと」
上京とは、地方に住む人が東京で暮らす・学ぶ・働くことを目的に、生活拠点を東京または東京圏へ移すことを指します。単なる観光や短期滞在は含みません。
「上京」という言葉の意味を辞書で引いてみると「地方で暮らす人が都に行くこと。特に東京へ行くこと。」と書かれています。昔は京都が都だったので、地方から京都へ行くことが上京でしたが、現在は地方から東京へ行くことを指すのが一般的です。
(出典:デジタル大辞泉(小学館))
【補足】東京以外に行くときは?(上阪・上洛など)
歴史的には大阪に向かう「上阪」、京都に向かう「上洛」という表現もあります。ただし現代の一般会話ではほとんど使われず、ニュースや辞書でも地方から東京へ生活拠点を移す場合を「上京」とするのが一般的です。迷ったら「東京へ引っ越す」で十分通じます。
東京圏はどこまで?(東京都/東京圏/首都圏の違い)
「東京都」「東京圏(1都3県+一部地域)」「首都圏(1都7県)」の使い分け
東京都/東京圏/首都圏の違いについて見てみましょう。
- 東京都:都内全域。
- 東京圏:既成市街地+近郊整備地帯(1都3県中心+一部周辺)
- 首都圏:1都7県(東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木・群馬・山梨)
※ 上京は主に「東京で暮らす前提」の移動を指す点がポイントです。
東京圏の範囲
国土交通省が定める圏域には「東京圏」という区分があり、“「東京圏」とは、首都圏整備法による既成市街地及び近郊整備地帯を含む市区町の区域”とされています。首都圏整備法による「既成市街地」とは、「東京都23区、武蔵野市の全域、三鷹市、横浜市、川崎市、川口市の一部」のことを指します。
(出典:国土交通省「用途・圏域等の用語の定義」、川崎市「首都圏整備法に規定する既成市街地について(参考資料))
具体的な範囲を見てみましょう。国土交通省「東京圏の市区町」のリストによると、東京圏の具体的な地域は、以下のマップで色がついている部分です。東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の1都3県だけでなく、茨城県の一部地域も東京圏には含まれています。

東京圏に含まれない場所(例:奥多摩・檜原村・小笠原諸島など)
東京都でも、奥多摩町や檜原村の山間部や、小笠原諸島は東京圏に含まれていません。茨城県の一部地域を見てみると、秋葉原〜つくばを結ぶつくばエクスプレス「つくば駅」はつくば市にあるので、都内へのアクセスはよいものの東京圏の区分にはギリギリ含まれないようです。
ちなみに「首都圏」となるとさらに広範囲になり、首都圏整備法で定められた1都7県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県及び山梨県の区域)のことを指します。
隣県(埼玉・千葉・神奈川)→東京は上京に含まれる?

通勤・通学で隣県に住むのは「上京」?
埼玉・千葉・神奈川など東京圏から通勤・通学のために引っ越す場合、「上京」と言うかどうか人それぞれの感覚がありますが、隣県から東京都への移住は、上京ではなく「引越し」というのが一般的です。筆者の周りにも、都内で暮らしている1都3県の出身者がいるので「地元から東京(都心)へ来たことは“上京”だと思う?」と何名かに聞きましたが、「引越しだと思う」との意見でした。また、埼玉・千葉・神奈川に住みながら東京で働く人は多いですが、その場合「上京」と言うより上京せずに東京で働くスタイルに近いです。
埼玉/千葉/神奈川→東京の実際の移住データ(政府統計)
2024年に埼玉県・千葉県・神奈川県から東京都へ引っ越した人数は、以下の通りです。
- 埼玉県 :66,707人(男性:34,642人、女性:32,065人)
- 千葉県 :54,693人(男性:29,222人、女性:25,471人)
- 神奈川県:89,027人(男性:46,139人、女性:42,888人)
※出典:政府統計「表2:男女、移動前の住所地別都道府県間移動者数-都道府県、3大都市圏(東京圏、名古屋圏、大阪圏)、21大都市(移動者、日本人移動者、外国人移動者)(2024年)」
上京と東京旅行は何が違う?
上京は「生活の拠点を移すこと」が前提です。数日〜数週間の滞在や出張・観光は「旅行」や「滞在」に当たり、上京とは区別されます。賃貸契約・住民票・通勤通学の開始など、日常の基盤が東京側に移るかどうかが判断の目安になります。
【まとめ】一般的に「上京」と言える条件

上記を総合して考えると、以下の3つが揃っていれば一般的な「上京」に当てはまると言えるでしょう。
- 東京圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)以外から
- 東京都での生活を目的として
- 引越し・生活拠点を移すこと
単に「東京へ行く」というだけでなく、長期的に住む・働く・暮らすという意志が伴っているかどうかが「上京」の実感を左右します。通勤・通学のための住所変更や生活拠点の確立があれば「上京」と言える傾向があるでしょう。まず自分は“なぜ東京に移るのか”“その先東京でどう暮らすのか”を整理してから「上京」という言葉を受け入れると、後悔しづらくなります。
住所が東京都内だと家賃が高いので、都内へのアクセスがいい隣県の物件を見つけて、上手に家賃を節約している人も多くいます。上京を検討している人は、自分の通勤・通学エリアや、趣味でよく行くエリアなどを考慮して、自分が住みやすいエリアや沿線を見つけてみてください。
地方在住で土地勘がない、東京に住むのが初めてという人は、賃貸のプロに相談してみてはいかがでしょうか。
上京は意味ない?地方から上京する意味はある?
とはいえ「地方からわざわざ上京するなんて、意味ないんじゃない?」と思う方もいるかもしれません。わたしは地方で社会人生活を送ったあとに、35歳で上京したので、地方での暮らしもそれなりに経験しています。地方と東京両方の生活を知った上で、わたし個人の意見としては、「何歳からでも上京する意味は大いにあります!」とお伝えしたいです。その理由を以下で説明します。
仕事の選択肢・チャンスが地方よりはるかに多い
地方と比較すると、東京のほうが求人の数が多く、挑戦できる業種・職種の幅も広がります。出会いも多いため、紹介やリファラル採用につながるケースも少なくありません。たとえば、わたしの地元の石川県と東京都の求人数を、転職大手のリクルートエージェントのサイトで参照してみましょう。比較してみると、その選択肢の差は歴然です。
- 東京都:公開求人数:257,469件、非公開求人数81,776件
- 石川県:公開求人数:6,103件、非公開求人数707件
※求人数は、2025年11月28日時点での掲載情報です。最新の数値はリクルートエージェント公式サイトをご確認ください。
このように、東京都の求人数は圧倒的な数を誇ります。今後、転職は若い人のものだけでなく、40代以降のミドルシニア層においてもますます活発な世の中になっていくと思いますが、地方より東京のほうが活躍できる場は多くあるでしょう。なるべく若いうちから東京でキャリアを積み、社会で人間関係を構築しておくことは、将来の自分のためにもなるはずです。
上京転職については、以下の記事で詳細に解説しているので併せて参考にしてみてください。
娯楽が多く飽きることがない
歴史ある名所から最新のスポットに至るまで、東京にはありとあらゆる娯楽があります。誰かと過ごすのも一人で過ごすのも、飽きることがありません。わたしは地元にいたときは、行くところがなく変わり映えのしない退屈な休日を過ごすことも多くありましたが、東京に来てからは「つまらない」「することがなくて暇」だと思った日は、おそらく一日もありません。むしろ行きたいところ・やりたいことが多すぎて、ウィッシュリストが消化しきれないという、嬉しい状態です。
推し活が捗る最強の街
また、推し活においても東京は最強の街です。どのようなジャンルであれ、オタクが地方から上京したら人生が素晴らしく変わると、いちオタクの筆者は断言します。ライブにイベントにポップアップショップ……「今までの遠征の苦労はなんだったの!?」ときっと驚くことでしょう。またプライベートが充実していると、仕事もより頑張れるはずです。
推し活については、以下の記事で詳細に解説しているので併せて参考にしてみてください。
年齢に縛られず自由に生きられる
地方にいたときは、人の目が気になったり、「普通」の人生を歩んでいない自分に引け目を感じて生きてきました。正社員として働いていること、30代までに結婚していること、子どもを産むこと……いろんな「大人ならこうで当たり前」とされるものに息苦しさを感じていましたが、多様な人がいる東京ではそのようなことは気にならなくなりました。
地方ではその土地で生まれ育って暮らしている人が多く「みんなが同じで当たり前」という圧力を感じていましたが、全国から異なる環境で生きてきた人が集まる東京では「みんなが違って当たり前」と、そもそも考え方の前提が違う気がします。何歳からでも自分らしく生きる道を選べる、それが東京という街だと思います。
この年齢からの上京は遅い?というお悩みについては、以下の記事で詳細に解説しているので併せて参考にしてみてください。
上京は夢や目的がなくてもいい?
上京というと、一般的には進学・就職・転職・結婚といったライフイベントや、「夢を叶えるために上京する」というように、希望や目標を持って都会へ向かうイメージがあります。しかし、必ずしも夢や目的がないと上京してはいけないということはありません。
むしろ、地方での暮らしでは夢や目標が見つけられなかった人にこそ、上京という選択肢はおすすめです。
今やりたいことがないのは、現在の暮らしで出会えるものが少ないせいである可能性も大いにあり、あなたがつまらない人間だから、希望がない人間だから、というわけでは決してありません。やりたいことがないあなたこそ、居場所を東京に移すことは人生を変える大きなきっかけとなるでしょう。
東京暮らしのリアルな雰囲気を知りたい人へ
上京後、どのような生活が待っているか不安になりますよね。キラキラしたイメージの東京で自分はやっていけるのだろうか……そんな心配が上京前のわたしにもありました。そんな方に向けて、実際の東京での暮らしをイメージできるようなコンテンツをnoteにて発信しています。
上京エッセイ『30代からの上京日記』
『30代からの上京日記』は、30代で上京したMiyuの上京後の日常や思考をまとめたエッセイです。
東京街歩きブログ『カメラと歩く、無防備な東京』
『カメラと歩く、無防備な東京』は、飾らないありのままの東京を写したスナップフォトと言葉で綴る街歩きブログです。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
各地から上京した人の体験談はこちら
編集長Miyuが30代での上京体験談を語ったYouTube動画も参考にしてみてください。
上京タイムズでは、各地から実際に上京した先輩のリアルな上京体験談インタビューを掲載しています。ぜひ参考にしてみてください。



そういう意味では、僕も上京したこと1回かありますね。
神奈川県海老名市⇒東京都大田区
僕の引越し遍歴は、東京都東久留米市⇒埼玉県所沢市⇒神奈川県横須賀市⇒神奈川県横浜市⇒神奈川県横須賀市⇒神奈川県海老名市⇒東京都大田区⇒東京都千代田区⇒神奈川県横須賀市⇒神奈川県横浜市⇒神奈川県横須賀市⇒神奈川県横浜市となります。
東京のど真ん中に住んでいたのは5年ほどで、その5年の中で東日本震災を体験しています。千代田区に住んでいたので、計画停電を体験できなかった、というね…
横浜は、都内に出なくてもだいたいのことはこなせて、必要があれば都内に出るのも苦ではない、という点でよござんすね。僕は睡眠障害持ちなので、静かな環境は大事なのです。